先日、グーグル翻訳の精度が目に見えて上がっており、これはニューラルネットワークを使い始めたからだというニュースが話題になりました。

すごいなグーグルさすがだなと畏怖の念を抱いたわけですが、我らがマイクロソフトも、bing 翻訳でニューラルネットワークを採用しているようです。普通の bing 翻訳ページ(https://translator.microsoft.com/)ではなくて、URL の後ろに /neural が付いた専用ページではありますけど。
検索結果を、今までの方法でやったものとニューラルネットワークでやったものとで比較するという趣向ですね。
サイトの見せ方からして、実用というよりも、ニューラルネットワークの力を確認するデモサイトという位置づけなのかなと思いました。
ニューラルネットワークを使った翻訳サービスが 2 つ登場したわけですので、どちらの翻訳がうまいか比較してみました。世界最大のソフトウェア会社の実力を見せてもらいましょう。
使ったテキストは、我らが VHND から、teamrock.com がエディのギターソロのトップテンを発表したことを紹介した記事(http://www.vhnd.com/2016/11/26/10-greatest-evh-solos)の冒頭部分です。
原文はこちら。
TEAMROCK has come up with their list of the crowning moments from the king of shred…
If you’re compiling a list of the world’s greatest guitarists, then Eddie Van Halen should be at the top. Across the course of his band Van Halen’s 40-plus-year career, he took what could be done with the guitar to a level not see since Jimi Hendrix. Such is his importance in the evolution of the instrument that some guitar courses divide their syllabuses into pre- and post-Eddie eras. But which solos are his best? We’re glad you asked…
それぞれの翻訳サービスにテキストをコピペして出力された翻訳結果がこちら。
Google 翻訳 | bing 翻訳(ニューラル) |
TEAMROCKは、シュレッドの王からのクラウニング・モーメントのリストを思い付いた。 世界で最も偉大なギタリストのリストを編集する場合は、Eddie Van Halenが一番上に来るはずです。 彼のバンドVan Halenの40年以上のキャリアの中で、彼はギターでできることをJimi Hendrix以来のレベルにまで引き上げました。 ギターの一部のコースでは、シラバスをEddieの前後の時期に分けるように楽器を進化させることが重要です。 しかし、どのソロが彼の最高ですか? 私たちはあなたに尋ねられてうれしいです… | TEAMROCK は、細断処理の王から戴冠の瞬間の彼らのリストを思い付くしています… あなたは世界最大のギタリストのリストをコンパイルしている場合は、エディヴァンヘイレンは、上部にある必要があります。彼のバンドヴァンヘイレンの40プラス年のキャリアのコースを渡って、彼はジミヘンドリックス以来、表示されないレベルにギターで行うことができるものを取った。このような楽器の進化の彼の重要性は、いくつかのギターコースは、事前に、ポストエディ時代にシラバスを分けることです。しかし、どのソロは彼のベストですか?私たちはあなたが尋ねたうれしい… |
エディに対する最大の賛辞「ギターを再発明した生きる伝説」のその次の賛辞「ジミヘンがビッグバンならエディはインフレーション」のニュアンスがよく伝わってくるのはどちらでしょうか。
って、数行ずつ読んですぐに判明、グーグルの圧勝です。グーグルと比べられてしまったマイクロソフトが気の毒になるくらいの圧倒的な差です。
「彼のバンドVan Halenの40年以上のキャリアの中で、彼はギターでできることをJimi Hendrix以来のレベルにまで引き上げました。」の部分など、”~~以来のレベルにまで”なんていうところは、難しい言葉を使っていないけど適格に意味が通じる、いわゆる「言い回し」というやつですが、このこなれ方は恐ろしいほどです。私はこんなに上手い文章を書けるのか自信がありません。
対するマイクロソフトの同じ箇所はというと、「彼のバンドヴァンヘイレンの40プラス年のキャリアのコースを渡って、彼はジミヘンドリックス以来、表示されないレベルにギターで行うことができるものを取った。」と、これまで幾度となく見たことのある、頑張って読み解かないと理解できないヘンテコ日本語の域を出ていません。
グーグルの結果が自然すぎて、マイクロソフトの翻訳結果は本当にニューラルネットワーク使ったんだろうかと疑問に思ってしまうほどです。おそらく、マイクロソフトのレベルが低いのではなくて、グーグルのパフォーマンスが突き抜けちゃってるのだと思いますが。
しかしこれは次元が違い過ぎます。「翻訳業が失職する」とか「英語を勉強する必要がなくなる」とか、世の中が半パニック状態になっているのも納得です。
この差は一体なんでしょうか。
グーグルとマイクロソフトの技術力の差でしょうか。もうマイクロソフトは日本企業と同じような落日のダサい会社なんでしょうか。
ニューラルネットワークは、システムに学習させると翻訳が上手になっていくそうです。
システムは学習し続けるため、使えば使うほど自然な翻訳が可能になるとしている。
グーグル翻訳と bing 翻訳の知名度の差はハッキリ言って大きいです。知名度の差がサービス利用数の差になって、つまりニューラルネットワークが学習する量の差になって、それがこの翻訳結果にでているということでしょうか。
グーグルのサービスはみんなの手元のスマホから、生活の一部として一日に何度も使われています。マイクロソフトは PC 使う時だけ電源入れるものですからね。使うシーンの違いは比べようもないです。システムにデータが入力される量が、桁が違うレベルで違うのだと思います。今この瞬間も差がモリモリ広がっているんでしょう。
スマホのシェアがサービスの質にダイレクトに繋がると、グーグルがスマホ事業を始めた当時にそこまで先を読んでいたのか不明ですが、結果的にそうなってしまっているあたり、天運は確実にグーグルにあると言わざるを得ませんね。
ニューラルネットワークでも差を見せつけられてしまったマイクロソフト、このままではジリ貧です。
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