昨日の、 NASA によるエウロパに水があるという肩すかし衝撃発表からまだ1日しか経ってないのに、またもやエクストリームな発表があったようです。スペースXの CEO であるイーロン・マスク氏が、惑星間航行ロケット”インタープラネタリー・トランスポート・システム(ITS:惑星間輸送システム)”と、火星コロニー計画の詳細を発表しました。
Now we know how Elon Musk plans to get 1 million people to Mars.
SpaceX’s Elon Musk Unveils Interplanetary Spaceship to Colonize Mars
この計画のイメージビデオがありますので、まずは見てみてほしいんですが、1 度に 100 人をロケットに乗せて打ち上げることと、ビデオの最後に、火星に青い部分と緑色の部分が現れて火星をテラフォーミングするかのように見えるところが、個人的にビックリした部分です。
水はどこから持ってくるのかとか、植物は二酸化炭素多いから成長しやすいのかなとか、でもやっぱり植物成長するためにはそもそも水が必要とか、いろいろとツッコんだり想像したりできます。最後にこんなのを持ってくるのは、火星テラフォーミングが最終目標であるイーロン・マスク氏の想いが詰まっている部分と言えますが、見ようによっては、「こんなこと無理だよ本気にしないでね」と言ってるという穿った見方もできます。だって最後に緑の火星が出てきた時、私が思ったのは「ウソやろ!あ、もしかして全部ウソとか!?」ということでしたもん。本人はあくまで真面目なんでしょうけどね。チケットが $200,000(2千万円強。破格です) とか。
“The architecture allows for a cost per ticket of less than $200,000,” Musk said. “We think that the cost of moving to Mars ultimately could drop below $100,000.”
SpaceX’s Elon Musk Unveils Interplanetary Spaceship to Colonize Mars
ミッションの構想をわかりやすく示した図がこちら。あまりにシンプルすぎて、図を見る以上の解説は必要ないくらいです。
地球周回軌道上にさえ民間人がほとんど行けていないのに、火星に 100 人いっぺんに送り込むようになるためには、決死の覚悟で行く宇宙飛行士が何人火星を目指せばよいのかを考えると、この構想はイーロンさんが生きているうちに実現することはなさそうです。
民間人が宇宙に行く話になると、まずはバージン・ギャラクティックにがんばってもらう部分になりますかね。
宇宙船の初号機は 4 年後の完成を目標に開発中ということで、とりあえず無人機でも飛ばすのでしょうか。うまくいけば 10 年後くらいには火星へ向けて人を打ち上げるとも言っているようです。ロケットエンジンの燃焼試験が成功したみたいですし、少々の失敗は気にせずにガンガン進んで欲しいと思います。
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