なんとなく馴染みがあったら在来種:フレッド・ピアス『外来種は本当に悪者か?』

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外来種は本当に悪者か?という問いに挑んでいる本書は、外来種が環境に与える影響について、一般的に言われているネガティブな側面だけでなく、ポジティブな側面も紹介しています。著者は、外来種が在来種の生態系を破壊するという考え方は古く、現代の変化する環境に適応した「新しい野生」を認めるべきだと主張しています。世界各地の外来種の事例を取り上げながら、外来種が果たす役割や貢献を評価し、外来種と在来種の共存の可能性を探っています。

私個人としては、ある人が生まれたときにはすでにそこにいた生き物は、その人にとっては”在来種”であるという程度の認識です。本当の在来種などというものは存在しません。

この本は、賛否両論渦巻いているようで、話題になる本の宿命です。まあ「古来からの原生林こそ至高」という人も「自然に任せてシャッフルするのが自然」という側も、どっちも極端かな。

「外来種は本当に悪者か?新しい野生」 絶賛と否定、評価割れる話題作|好書好日 (asahi.com)

対馬には「ツシマ〇〇」と名の付く固有種が本当に多くて、近年では外来種のツマアカスズメバチが在来種のニホンミツバチを圧倒するんじゃないかと心配されている、日本における外来種問題の先進地でもあります。

私個人としては、ツマアカスズメバチを対馬から排除するのは無理だと思っています。ペットボトルトラップなんかでは、生息域拡大を足止めする方法としては焼け石に水にもならない。対策を迫られた行政の人たちが「何か対策しているというアリバイ」を作るために活動しているとすら思っています。

外来種は本当に悪者か?: 新しい野生 THE NEW WILD
外来種は本当に悪者か?: 新しい野生 THE NEW WILD

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