【読んだ】飛び道具の人類史-火を投げるサルが宇宙を飛ぶまで

よく「ヒトは二足歩行をすることによって手を自由に使えるようになった」と言いますが、その自由になった手でなにをしたかというと、投擲ではないかと。

人間はモノを飛ばすこと、自分が直接手が届く範囲より遠くのものに影響を与えたい生き物というストーリー。なかなかエキサイティングでした。

ヒトの定義というのは本によっていろいろですけど、本書では「二足歩行し、ものを投げ、火を操る動物」としています。

本書の話の流れに合うように作ったとしか考えられない定義ですけど、火が付いた木の枝をブン投げられる動物って人間だけなんですよね。なかなかうまい定義かもしれません。

4メートル先に置いたウサギ大の的に石を命中させるためには11ミリ秒の「発射時限」のあいだに石を手放さなければならない。

4メートルってすぐそこです。そんな近いところに投げるだけでも、相当シビアなタイミングで手から石を離す必要があるんですね。それをやるためには、体をなめらかに回転させなければなりませんし、そうしながら、どのタイミングで手から石を離すか瞬間的に判断しなければなりません。高度な身体能力と正確でレスポンスの良い神経系統が必要です。そしてそれらの連携。

ものを投げることは思ったよりも高度な活動なのですね。そしてそれ自体ヒトの進化を促す活動でもあったと。

あと、アポロで月に行った宇宙飛行士が余暇にやったことは、ゴルフと槍投げだと。つまりモノを飛ばすことだったと。宇宙に行ってもやることは大昔と同じという。

人間は火が大好きで、ものを飛ばすことが大好きで、だからH-IIBロケットの打ち上げ隅田川花火大会や AC/DC のライブにワクワクするんですね。

おすすめ。

訳者あとがきでの、「興味を広げたいときに読んでほしい日本語訳されている本」が重宝です。ポータル的な使い方もできて、私はいくつか読んでみようかと思いました。

飛び道具の人類史―火を投げるサルが宇宙を飛ぶまで
アルフレッド・W. クロスビー
紀伊國屋書店
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