カテゴリー
宇宙/天文

頑張ってる火星ローバー「オポチュニティ」に絵葉書を送ろうキャンペーン

postcard photo

そろそろ火星の砂嵐が止んできて活動再開かというところの、火星ローバー『オポチュニティ』ですが、ここにきて、NASAが #OppyPhoneHome なるハッシュタグをつけて、「オポチュニティはよ家に電話せんかい」キャンペーンを始めた模様です。

https://mars.nasa.gov/participate/postcard/opportunity-rover/ から、オポチュニティに向けて絵葉書を送ることができます。

画像を選んでメッセージを書いて送信ボタンを押すだけなんですが、オポチュニティと中の人に元気を送って自分もミッションに参加している気分になれて、これはなかなか粋な趣向です。

絵葉書の送り方はこんな感じです

①画像を選ぶ

②メッセージを書いて送信する

③みんなが書いたメッセージを見る

④ミッションや火星について理解を深める

てか、はよ起きて連絡しないと運用チームが解散してしまうようです。冗談ではない事態ですね。

原因はいつもの砂嵐ですから、いずれ回復すると楽観的に考えていますが私は。どうかな。

カテゴリー
宇宙/天文

オバマ大統領が、「2030年までにアメリカ人を火星に行って帰らせる」と表明。

mars photo

アメリカの大統領が「(2030”年代”ではなく)2030年までに、(”人類”などではなく)アメリカ人を、火星に送り安全に地球へ帰還させると発言したそうです。具体的で野心的ですね。

http://jp.techcrunch.com/2016/10/12/20161011obama-says-private-and-public-cooperation-will-get-u-s-to-mars-in-the-2030s/

オバマ大統領は、2030年までにアメリカ人を火星に送り、「安全に地球へ」帰還させること、および長期的目標として火星での長期滞在を可能にすると発言した。CNNの論説が伝えた。

オバマ大統領曰く:官民が協力して2030年までにアメリカ人を火星に送る | TechCrunch Japan

まずは、2 年以内に民間企業による有人ロケット打ち上げを実施して、宇宙飛行士を ISS まで送り届けると。まずはこちらが実現できるかが、2030 年の試金石となりそうです。スペースX のロケットで打ち上げられる最初の宇宙飛行士は、生きた心地はしないでしょう。

大統領はこの目標を達成するために、官民が一体となって宇宙開発に協力することが必要であることを強調し、その証として2年以内に民間企業がISSに宇宙飛行士を送り込むだろうと語った。(同上)

実は、この発言の中で一番野心的な部分は、「アメリカ人を」と言っているところではないでしょうか。

中国の猛追があってアメリカの競争力が低下している心配になってきていて、ここで国威発揚ということなのでしょう。しかし、はっきりと「アメリカ人」と言ってしまうと、他国から協力を得にくくなる心配があります。アメリカが自国のためにやる事業に、他の国が協力するでしょうか。一番協力を得られそうな日本も、国産のロケットを開発して国の技術力を高めようとがんばっているところです。「火星は別」と協力するのでしょうか。

国際協力はわからないけれども、それよりもアメリカが一国でやることの意義のほうを選びました。一国で行けると踏んだということでもあります。本当に出来るかもしれないと思わせるほど、いまアメリカの宇宙企業は元気です。この元気さにオバマ大統領は自信を持ったのでしょうね。

もともと火星有人探査は「2030 年代半ば」とされていました。これに使用される SLS の開発も加速するということになりますね。宇宙ファンとしては良いニュースです。

カテゴリー
宇宙/天文

ボーイングがスペースXに対抗して有人火星探査競争に参戦、かと思いきや。

jet engine photo

ジャンボジェットなど旅客機で有名な宇宙航空企業ボーイングの CEO が、火星に人類を送り込むのはボーイングが一番乗りになると、スペースX やブルーオリジンを煽っているようです。

http://sorae.jp/030201/2016_10_07_boeing.html?utm_source=feedly&utm_medium=rss

ボーイング社のCEOは5日、「ボーイングのロケットこそが最初に人類を火星に到達させるだろう」と宣言したのです。

火星に最初に到達するのはボーイングのロケットだ:CEO語る | sorae.jp : 宇宙(そら)へのポータルサイト

おお、ついに大企業ボーイングまでもが火星競争に参戦するのか、こりゃ他の企業はうかうかしていられませんぞ、と思ったら、どうやら、これは NASA の次期ロケット「SLS」のことを言ってるふうだというオチ。

そして現在、ボーイングはNASAの大型打ち上げロケット「SLS(スペース・ローンチ・システム)」の開発/製造に参加しています。このSLSは火星の有人探査への利用も計画されており、最初に火星に到達する人類とはこのSLSの乗組員のことを指しているようなんです。(同上

スペースXは、うまくいけば 10 年後くらいに火星に人を送り込むと言っていますので、SLS は、これよりも早くやるということで、NASA 相当アグレッシブに計画進めるんだな、ここから開発加速する宣言ですか、いやーアメリカ航空宇宙局やっぱスゲェわと感心しきりのところ、そうではないようです。

スペースX の計画は必ず遅れることを見越して、どちらかというと dis ってるというか鼻で笑ってるというか、いずれにしても宇宙ファンが喜ぶようなポジティブな意味ではないようです。

下記を読むと、確かに発表時は聞いた人が「まじでそんなに近い将来に!?」と衝撃を受けるスケジュールですが、現実はというと、予定どおり進んだことはなく、10年単位で大幅に延びることがデフォルトとでもいう状態です。

スペースXは将来の計画に非常に「楽観的」で、同社CEOのイーロン・マスク氏は2011年に、「3年以内に有人宇宙探査を行なう」と発言。しかし、現時点でその計画は2018年以降にまで遅れています。また同社の大型ロケット「ファルコン・ヘビー」の打ち上げも、当初の予定の2013年〜2014年からズルズルと先送りされています。(同上

SLS での火星有人探査は 2030 年代半ばを予定しているそうで、ボーイング CEO は間違いなく 10 年以上の遅れを見込んでいるようです。素人から見ても、現在の宇宙開発の状況からして、2025 年に人が乗った探査船が火星に向かうことは実感が持てません。この見込みは当たりそうです。

私は SLS の2030年代半ばというのも遅れると思ったほうがいいと思います。アポロ計画の時と比べて絶対に負けられない競争相手がいませんから、宇宙開発はガチでやるものではなく、国としては片手間、民間としては金持ちの道楽ですからね。期限がありません。火星に巨大な資源が見つかったりすると事情が変わるのでしょうか。

火星探査について、網羅して解説しているサイトがありました。語り口もすごく優しくて分かりやすいです。今の状況を概観するのにオススメです。

http://moonstation.jp/challenge/mars/mars-exploration/future

ところで、私思うんですけど、

みなさんこぞって火星目指してますけど、まずは月に行ってみたほうがいいと思うんですけどね。月有人探査は実績があるわけですから行こうと思えば行けること、ISS で宇宙での活動の経験は蓄積されていますが、地球軌道上と宇宙航行はやはり違う経験で、出発して航行して着陸して探査して無事に帰ってくるという、一連の作業を通してやることは深宇宙探査の実践練習になること、宇宙に浮かぶのではなくて、地面に宇宙ステーションを作るための技術の蓄積が必要なこと、そのために必要な資材を現地で調達する方法を検証すること、他にもいろいろと火星を模した活動訓練ができる場所だと思います。先人の成果をダイレクトに活かすナイスな方法ですよ。一言で言えば「火星旅行のミニチュア版」ですね。

「月は行ったからもういい」とはならないと思うんですけどね。